レンズ交換式デジタルカメラのイメージセンサーのお手入れ

先日、熱海へ旅行に行った時、富士山が綺麗だったので青空を背景にNEX-7で写真を撮った。
帰って見てみたら、なんということでしょう。
左上のほうに薄黒いシミのようなものが見える。




おわかりいただけただろうか。赤丸の中の部分です。上が補正無し、下がより分かりやすいように補正したもの。
最初レンズの汚れかなとも思って、眼鏡ふきでフキフキして青空を撮影してみたところ、やっぱり同じところに影が。
これがいわゆるセンサー汚れってやつか・・・。
NEX-7の場合は、厳密にはセンサーそのものではなくて、センサーの手前にあるローパスフィルターのものです。


今までコンデジばかり使ってきた私にはこういうのは初体験です。
レンズを外してセンサーを見てみたところ、確かに目で見てすぐ分かる程度に汚れがついている。
とりあえず色々ぐぐったところ、自分でクリーニングできるよ楽勝だよって書いてる人もいれば、素人には無理! サービスセンターでやってもらえ! と書いてる人もいる。
私も手先が器用な方ではないので、最初は秋葉原ソニーサービスステーションまで持って行こうと思ったが、なかなか時間がとれそうにない。
桜が咲いたらすぐ撮りに行くつもりなので、郵送して時間がかかるのはちょっと困る。
そこで、思い切って自分で掃除する事にした。


クリーニングキットみたいなのは色々売ってるんだけど、大きく分けて湿式と乾式がある。
湿式は、純度の高いアルコールなどをつけた柔らかい素材で拭くというもの。
乾式は、粘着力のある素材にゴミをくっつけて取り除くというもの。


まずは湿式でやってみようと、家にあった消毒用アルコールを綿棒につけて、センサーの上を軽くなぞってみた。
結論からすると、これは絶対やっちゃだめです。
普通に市販されている消毒用アルコールは、だいたいアルコール類が80 vol%で、要するに残りが水なわけなんです。
アルコールをつけた綿棒でなぞった後、アルコールはすぐに飛んでいくけどこの水が残ってしまう。
仕方なく乾いた綿棒で水を拭くんだけど、拭いた跡がどうしても残ってしまう。
アルコールもしくは水に含まれていた不純物が表面に残ってしまうというわけです。
つまり純粋な100%アルコールじゃないとダメなわけですね。
大学にいたころなら簡単に手に入ったんだけどなあ。


これで懲りたのでやはり秋葉原かとも思ったけど、汚れるたびにいちいち持って行くのも面倒なので、今度は乾式を試してみる。
ネットで一番評判が良かったこれを購入してみた。



赤い部分がほどよい粘着物になっていて、これをセンサー表面にぺたっとくっつけてゴミをとるというわけです。
粘着物についたゴミは、付属の粘着シートにぺたっとやって除去する。
これをセンサー全面に繰り返すだけ。
簡単です。


結果、見事に綺麗になりました。
ちゃんとゴミが取れたかどうかは、白いコピー用紙等を用意し、画面全体が真っ白になるような画角にして、わざとピンぼけ&手ぶれで撮る。
この時、絞れるだけ絞って、露出は画像がやや灰色になるように調整する。
室内の蛍光灯下で私が使った条件は、マニュアルモードにしてISO100、F40、0.8秒シャッター。
ゴミがついていれば黒く写り込むので、またぺたぺたやる。
あまり背景が白いと逆にゴミが目立たなくなる時もある。白ければ良いやといってシーリングライトなどの光源を撮ると、全くゴミが写らないので注意して下さい。


関係ないけど、レンズキャップをストラップつきのものに交換したら使い勝手が良くなった!
おすすめ。