VAIO Z Canvas & VAIO Z

今年の初めは、VAIO Pro13のてんこもりを使っていたんですよね。
とにかく軽くてそこそこ働くマシンとしては大変良いものでした。
ただ、私の用途はアプリ及びWeb開発なので、とにかくメモリを食いまくる。
かといって、SSDの書き換え回数上限に対してまだネガティブなイメージを持っているので、スワップファイルは作りたくない。
仕方なく、8GBでもメモリたりねーよってEclipseに怒られながら、その都度再起動して1年間がんばってたんです。


そんな日々も終わりを告げたのが今年の2月くらいです。
待望のね、VAIO Zが復活というじゃありませんか!
速効発売日にポチりましたね。
感想としては、VAIO Pro13よりちょっと重いけど、液タブにもなるし、かといってタブレットとして持つにはだいぶ重い、でもメモリが16GB!!
まあメモリ不足の問題は解消して、CPUもそこそこ速くなったので、満足していたのでした。


でもね、次に不満があったのがSSDの容量なんですよ。
512GBしかない!
私は全てのデータを常に持ち歩きたいタイプなので、過去撮った写真とか取り込んだCDとか、全部つっこんであるんです。
ミラーレス買ってから、写真フォルダの容量が加速度的に増加しまして。
何しろ、jpegでも1枚5-10MBくらいありますからね。
泣く泣くMP3ファイルをいったん消したり、いらなそうな写真をせこせこ整理してたのですが、もう限界。


んでまあ、5月末にVAIO Z Canvasが発売となりました。
私、最初は全く眼中になかったんですよ。
だって、クラムシェルじゃないって事は、膝の上で作業とかできないじゃんって思ってたんですよ。
でもクアッドコアCPUかあ、1TBモデルもあるのかあ、このスペックがZに来てたらなあと羨望のまなざしだったんです。


そしたら先週、2万円くらいするクリスタEXをおまけでつけちゃうよ〜とかいう案内が来たのです。
クリスタはZを買った時にPro版を一緒に買って、その機能に満足しつつも、EXはもっと使いやすそうでいいなあと思ってたんです。
そこから、Canvasを買う理由探しが始まりました。
スペックに関しては全く不満がないというか、1TBは魅力だ。
とにかく膝の上でも問題無く使えれば・・・その思いだけがぐるぐる頭を回ってたのです。


そしたら、とあるブログで、
http://digital-pancakeman.seesaa.net/article/421844535.html
こんな工夫をしてらっしゃる方が。
金属で加工する方は全くそそられなかったのですが、後半のカバンのくだり。
これだ!!!


私のPCバッグ、キャリーバッグに取り付ける用の帯がまさについてるんですよ。
Canvasの後ろのささえ板をここに挟めばいいんじゃね?
そう思った瞬間、ちょうどキャンペーン開始の0時でした。
まあ失神して目が覚めたらてんこもり注文しましたね。


前置きが長くなりましたが、1週間ばかり使ってみたCanvasと、半年くらい使ったZの比較です。


まず懸念していたCanvasの膝の上の安定性。
もくろみ通り、揺れるバスの中でもしっかりとカバンにくっついて、画面はゆれども落ちる事はありませんでした。
むしろ、ドトールとかのテーブルって小さいじゃないですか。
Zだと、本体の底面積分占有せざるを得ないので、コーヒーを置く場所がギリギリだったりして、不便に感じている事がありました。
Canvasの場合、設置面積はささえ板の部分だけ。
膝の上でキーボードを打てるので、コーヒーどころかミラノサンドまで置ける。
なので、実はクラムシェルにこだわってた私はおろかだった。
キーボードが分離することが、むしろモバイラーにとっては大きなメリットだったわけです。


パフォーマンスについて。
これはもう、Canvasが圧倒的です。
Javaのビルドですが、Zより2倍くらい速いです、体感。
クアッドコアの恩恵なのか、SSDのアクセス速度の差なのか分からないですけど、全体的に動作がキビキビしています。
SSDも、シーケンシャルでZの1.5-2.0倍くらいあります。
ドラクエ10、うちは立体視のため2画面ぶん同時にレンダリングさせてるため、Zだとゲームプレイ中はろくにブラウザも見れませんでした。
Canvasだと同じ条件で全く問題ないです。
調子に乗って、画質オプションは全部ONにして、同時表示オブジェクト数も最大、FPSも30から60に設定しました。
それで1鯖メギとか行っても(分かる人は分かると思う)、8仮想コアのうち、5コアくらいは暇を持て余してる模様です。
FPSも50以上を常にキープしていて、ヌルヌル動いて快適です。
グラフィックチップ性能の差も大きいでしょう。
とにかくすごい。


熱について。
Zは何をするにもとにかく熱かった。
排気口から熱風が吹き出してました。ファンもうるさかった。
Canvasは、ドラクエ10やっててもそれほどうるさくはないです。パフォーマンス優先にしててもです。
熱もそれほどではないです。
そしてなんといっても、Zはドラクエ10をぶんまわしてると、電源を繋いでいても出力が足りないらしくて、バッテリーも消費されてしまっていたんですね。
Canvasは今のところそのような事はないです。※高負荷では同様の現象が起きました。とある記事によると瞬間風速200WなのでそこらのACアダプタじゃ駄目っぽいです。
ACアダプタの端子が昔のVPC-Z1と同じだと聞いて、より出力の大きい昔のACアダプタを調達すべきか迷ってましたが、付属の小型ので十分のようです。


液タブとして。
これはまあ、両者それほど差はないです。
Canvasの方が自由な角度でチルトできるのと、専用ボタンが用意されてるのがちょっと便利かもです。
ペンは全く同じなので、ZのをそのままCanvasに使ってます。
Canvasは本体にペンホルダーがあるのもいいですね。


画面密度について。
Zはスケール100%で使っていて、さすがにこのくらいが限界かなあと思ってました。
今、さらに一回り小さいCanvasで100%で使ってますが、3日で慣れました。
縦方向にちょっと広くなったのが地味にでかいです。
私は特別目が良いわけではないですし、むしろ近眼です。


音質について。
ZとCanvasの内蔵スピーカーを比べたら、CDとAMラジオくらいの差はありますね。
イヤホン経由でも、Zの方が音が良かった気がします。


キーボード&タッチパッドについて。
これは圧倒的にZが快適です。
Canvasのは、キーの打ち心地は悪いし打鍵音もうざいし、タッチパッドも感度が悪くて使いづらいです。
特に、タップによるクリック判定が曖昧すぎます。
Zではずっとタッチパッドで使ってましたが、Canvasにしてからマウスが復帰しました。
たまにマウスに手を伸ばすのが面倒な時は、画面タッチするケースもあります。
ただ、本体とマグネットで簡単に一体化して充電もしてくれるCanvasキーボードのギミックは良くできてます。
キーボード側のバッテリーが切れたら、microUSBケーブルで繋げば充電しながらUSBキーボードとして使えます。


重さや大きさ。
ZとCanvasの重さの差はだいたい200gくらいなのですが、持ち運ぶ時はやはりじわじわとCanvasが重たく感じますね。
さらにPro13を持つと、あまりの軽さにびっくりします。
大きさはCanvasの方が多少小さいですが、ほぼ同じですね。


バッテリー持ち。
これはもうZが圧倒的です。
Zなら半日は使える安心感がありますが、Canvasは4時間くらいもてばまあいいかなって感じです。
ただ、最近は電源カフェも増えましたし、私は4時間移動するようなケースはないので、それほどデメリットでもないです。


無線LANのつかみ。
ZではけっこうWi-Fiが途切れたりして不便に感じる事もあったのですが、Canvasでは今のところ安定してます。
ドライバはどちらもVAIO社が公式に配布しているものを利用しています。
無線LANルーターバッファローのWZR-1750DHP2です。相性もあるのでしょう。こいつすぐ熱暴走するのが難点です。


他の個人的な話。
SSDの容量が増えたのとクアッドコアということで、xamppなんて捨て去って、VMWareCentOSを仮想化してlampな開発プラットフォームに移行しました。
実際の運用プラットフォームと環境が揃えられるのでなかなか快適です。


こんな感じでしょうか。
なかなか個人で両方買ったVAIO信者もいないと思いますので、何かご質問などあればコメント欄にお気軽にどうぞ。
ただ、ベンチマークとかは面倒なので、他のサイトの値を参考にしてください。